子育てが終われば親の介護がはじまる…。
親の介護について「施設に入れるべきか、自宅で頑張るべきか」と悩むのは、とても辛いことです。「親を施設に入れるなんてかわいそう」「最後まで家でみてあげたい」と思う一方で、介護の負担が限界に近づき、心身ともに疲れ果ててしまうことも少なくありません。
そこで、実際に私の母がグループホームに入居するまでの経緯と、実際に入居してからの母のその後を紹介していきたいと思います。
いま、親を施設に入居させるか悩んでいる人の参考になれたら嬉しいです。
一人暮らしだった母親
母は兄夫婦と同居していました。父は10年前にすでに他界し、兄は離婚。数年間は兄と母が二世帯住宅で二人で住んでいました。そして兄は再婚し、そのまま二世帯住宅で同居を始めましたが、同居がうまくいかず、兄夫婦は近くに引っ越しすることに。
それから母は一人暮らし。

兄のことをひどいと思う人もいるかもしれませんが、同居ってほんと大変なんですよね。私自身も実際に姑と一緒に住んでいますが、ストレスの塊です。
結婚する前にちゃんと話し合うべきだったなんて思う人もいるかもしれませんが、それは結果論でしかないのです。
そして、母親は一人暮らしになり、兄はリモートワークを増やし日中は実家で仕事をして、毎週病院へ連れていき、冷蔵庫の中身をチェックするという生活が続きました。
2年前から認知が発症して、介護認定を申請、ケアマネとの話し合いを経て、週3のデイサービスと週1日ヘルパーさんたちが掃除に来てくれ、なるべく一人にしないよう心がけていました。
そんな生活を続けていると兄自身、仕事にも影響が出るようになり施設に入れることを検討し始めました。
施設に入れることは「親を見捨てる」ことではない
親を施設に入れることは冷たい、ひどい、家でみれるなら入れる必要あるのか。なんて思ってしまうかもしれません。女の人の方はその辺では冷静に判断できる人の方が多いように感じますが、どちらかと言えば男の人の方が「かわいそう」と躊躇しがちのように思えます。あくまでも私の見解ですが。
しかし、施設に入れることは「親を見捨てる」ことではなく、「親に適切なケアを受けてもらう」ための選択肢のひとつです。介護の専門家が24時間体制で支えてくれることで、安全で快適な生活を送ることができるのです。
自宅介護の限界を知る
介護は想像以上に大変です。特に、認知症や寝たきりの状態になると、24時間の見守りが必要になることもあります。「できるだけ自分で頑張る」と思っていても、介護をする側が心身ともに疲れ果ててしまっては、共倒れになりかねません。
私たちも50代。通いで母の身の世話をしていた兄も50代後半に差しかかっています。早朝、仕事中、夜中にも電話がかかってきます。母は一人暮らしだったこともあり、夜中の震災や強盗、火事などの心配もあったため、施設の利用を前向きに考え始めました。
ただ、施設利用したいと思ったらすぐに空きが出るわけでもないので、早めに行動することをお勧めします。
親の意向と現実のバランスを考える
「親が施設に入りたくないと言っている」というケースも多いでしょう。もちろん、本人の気持ちは大切です。しかし、現実問題として、自宅での介護が難しくなっている場合は、安全面や健康面を第一に考える必要があります。施設に入ることで、親自身も適切なケアを受けながら、安心して生活できる可能性があります。
母親も最初は嫌がっていました。軽い認知はありましたが、いくつかの施設を一緒に見学に行き、施設の人と実際に話をして、通っていたデイサービスの2階がグループホームだったので、母はそこが気に入ったようなので申し込みをしました。
やはり待機期間があり、最初は半年待ちでしたが空きが出て3ヶ月待ちくらいで入居することができました。
ちなみに、私の姑は絶対に家から離れたくないと私には直接言いませんが、子どもたちには言っているみたいです。認知が始まったら私はすぐにでも検討をするつもりです。いろんな意味ですでに限界ですが笑。
施設入所の選択肢を知る
うちはグループホームに入居しましたが、「施設」と一口に言っても、種類はさまざまです。
- 特別養護老人ホーム(特養):要介護3以上の方が対象で、費用が比較的安い
- 介護付き有料老人ホーム:24時間介護が受けられるが、費用は高め
- グループホーム:認知症の方が少人数で共同生活する施設
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):自立度が高い方向けの住まい
親の状態や希望に合った施設を探すことで、より快適な生活を送れるようになります。
費用のこともありますが、一緒に見学に行き、その施設の雰囲気や従業員の対応、入居している人の様子などをよく観察して検討することが大切です。
入居したグループホーム以外に2箇所見学しに行きましたが、その施設の雰囲気や設備、入居している人の様子を見て、すぐに入居できる施設もありましたが、やはり一番気に入ったグループホームの空きを待つことにしました。
介護する側の人生も大切に
「親のために」と頑張ることは素晴らしいですが、介護する側の人生も大切です。介護のために自分の仕事や生活を犠牲にしてしまうと、経済的にも精神的にも負担が大きくなります。施設を利用することで、家族としての時間をより穏やかに過ごすことができるかもしれません。
そして、自分自身の老後も真剣に考えなければいけない時期でもあります。
子どもに迷惑をかけない老後生活。老後資金を貯めなければならないなど、
親の介護も大切だけど、自分自身の老後生活も考えていかなくてはいけないのだから…。
入居した母親のその後

入居当日の母親の様子は緊張した様子でした。まるで小さな子どもを初めて保育園に預けたかのような感覚になりました。荷物を運び、施設の人の説明と書類等の手続きなどで、2時間くらいかかりました。施設の人はとても気さくでデイサービスに通っていたところだったので、知り合いも何人かいて清潔な環境でまずは一安心。
無事引っ越しと書類等の手続きが終わり、母親を置いて施設を出ようとしたときに、一緒に帰ろうとする母。
施設の人に「今日からここに住むんだよ」と言われ、そのことを思い出し、玄関で涙ぐんでいた母。こちらもうっかり泣きそうになりましたが、これでよかったんだと言い聞かせ施設を後にしました。
施設の人の説明のなかで、新しい環境に慣れるまでいっとき認知が進むことがあると言っていたので、気になり次の日電話してみると、思いのほか声は元気そうで「寂しくなくて、ご飯が3食とおやつが出てここに来てよかった」「でも家がたまに恋しくなるの」と言っていたので一安心。
それから1日おきに母から「あなたに言ってなかったけど、私引っ越したの」と私に電話が来ます笑。一緒に引っ越したのに。でもたまに家が恋しくなったり、兄が毎日のように実家に通っていたので、家族が恋しくなるようですが、大きな家に一人でいるよりは全然いいと言っています。
いろんな思いはありますが、いい施設に入れてよかったと思っています。今度の休みにでも会いに行こうかな。
まとめ
施設に入れることは「親を見捨てる」ことではなく、「親にとって最適な環境を選ぶ」ことです。自宅介護の限界を知り、親の意向と現実のバランスを考えながら、最適な選択をしましょう。
介護は一人で抱え込むものではありません。家族や専門家と相談しながら、無理のない介護を目指していきましょう。
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